自然災害から身を守るために
日頃の備え
地震や火災などの災害から身を守るためには、日頃からの安全対策や、事前に備えが必要になってきます。
いざ災害が発生し、避難するときにまず持ち出すのが「非常持ち出し品」災害直後からの混乱が収まるまでの数日間、自足するための物資が「備蓄品」です。以下は一例です。特に非常持ち出し品は、持って逃げられるだけの量にしましょう。
非常持ち出し品はすぐに持ち出せるよう日頃から準備・点検しておきましょう。
「ローリングストック法」で備蓄しましょう。
非常食や水は、最低3日分の備蓄が必要です。非常食をまとめ買いしても、消費期限が過ぎたら、再びまとめ買いしなければなりません。定期的に大量購入を繰り返すことになります。
おすすめなのが、ローリングストック法です。3か月に1回など日にちを決め、定期的にレトルト食品等の備蓄物資を消費し、消費した分だけあらためて補充するという方法です。
地震発生時の対応
屋内にいるとき
- 出口と身の安全を確保しましょう。
 - 浴室やトイレではドアを開けて、閉じ込めを防ぎましょう。
 - 歩くときはスリッパや靴を履きましょう。
 - 揺れがおさまってから火の始末、電源を切りましょう。
 
屋外にいるとき
- 落下物などに注意しカバンなどで頭を保護しましょう。
 - ブロック塀は倒壊の恐れがあるので離れましょう。
 
車を運転しているとき
- ハンドルをしっかりと握り、速度を徐々に落とし、路肩に停車しましょう。
 - 車から離れる場合はキーをつけたままにして、車検証を持ち、連絡先のメモを残しましょう。
 
津波警報が出たら
- 直ちに高台や高い建物に避難しましょう。
 - 津波が到達しても、第2波、第3波に注意してラジオなどで情報収集しましょう。
 
豪雨・土砂災害時の対応
警報に注意
- 大雨特別警報、大雨警報、洪水警報等の気象警報と自治体の避難情報に注意し、早めに避難できるよう準備しておきましょう。
 
がけ崩れの前兆現象
- がけから水が湧き出る。
 - 地下水や湧水が止まる。
 - 小石がパラパラ落ちてくる。
 - がけから流れてくる水が濁る。
 - がけに割れ目や裂け目ができている。
 
地すべりの前兆現象
- 地面にヒビ割れが起きる。
 - 井戸や沢の水が濁る。
 - がけや斜面から水が噴き出す。
 - 家やよう壁に亀裂が入る。
 - ため池、水田、用水路、井戸水の急激な減水。
 - 局部的な沈下、隆起、亀裂の発生。
 
土石流・鉄砲水の前兆現象
- 雨が降り続いているのに川の水位が下がる。
 - 腐った土の臭いがする。
 - 木立の裂ける音、巨大な石の流れる音が聞こえる。
 - 川の流水が濁りだし、流木等が混ざりだす。
 
豪雨・洪水時の避難
歩いて避難する場合
- 道路等が浸水した時はできるだけ外に出ない。
 - 歩行可能な水深は男性70㎝、女性50㎝まで。(流れがない場合)
 - 避難するときはコンクリート造などの建物の2階以上を目指す。
 - 濁った水で路面が見えないので、傘などで足元を確かめながら歩く。
 - 河川や川にいるときは、ダムの放水があるので危険。
 
車で避難する場合
- タイヤの半分程度の水かさでエンジンが停止する場合がある。
 - 水かさが増すと、水圧でドアが開かなくなる。
 - 車が動かなくなったときは、車を捨て直ぐに避難する。
 
避難情報の違い
① 自主避難
- 災害の危険が迫っていると自ら判断した場合の避難。
 
② 避難準備情報
- 避難行動要支援者が避難を始めなければならない状況。
 - 人的被害が発生する可能性が高まっている状況。
 
③ 避難勧告
- 通常の避難ができる方についても避難を始めるべき状況。
 - 人的被害が発生する可能性がさらに高まっている状況。
 
④ 避難指示
- 災害の前兆現象の発生や切迫した状況から、人的被害が発生する可能性が非常に高まっている状況。
 - 実際に人的被害が発生した状況。
 
災害の備えには自助、共助、公助の3つがあります。
自助
- 自分の力で自分の身を災害から守る。
 
共助
- 近隣や地域の人々が協力する。
 
公助
- 国や自治体が対応、支援する。
 
大規模な災害が発生した時には、消防署などの防災機関だけでは十分な対応はできません。被災者になったとき重要なのは、「自助」と「共助」、「事前の備え」です。